※PS2版の内容に関してです
我々は騙されているのか?
MOHのウリの1つが「現存する貴重な実物の銃の音をサンプリング」である。
これは今までPS2で発売された「史上最大の作戦」「ライジングサン」共にうたわれている。
ところが、お気づきの方も多いと思うが双方に登場しながら射撃音の違う銃器がある。
これは一体どういう事なのだろうか?
発売元であるEA社の公式サイトの紹介文を見てみよう…
前述の「現存する貴重な実物の銃の音をサンプリング」は「史上最大の作戦」の公式サイトに書かれている一文。
次に「ライジングサン」の公式サイト、軍事アドバイザーである柘植久慶氏のレビューには次のような一文がある。
「実際に本物の兵器を用いて射撃し、その音を録音したものであろう。
11年式軽機関銃だけがチェコの軽機関銃に似て、もう少し軽く弾けるような音だと思うが、
その一点を除いて間違いなく本物だった。
またM1ガーランドの場合、八発を発射し終えるとクリップを自動的に排出するが、その際の軽やかな音は、
まぎれも無く私の耳が覚えているそれである。」
…
つまり、双方の作品であきらかに違う発射音について柘植氏の「間違いなく本物だった」という言葉を信じるのなら
「史上最大の作戦」は実銃の音では無いという事にならないだろうか?
発端は皆様のご意見(2004年度掲示板より抜粋)
投稿者:るーいんさん 投稿日: 2月13日(金)
アルンヘム騎士団のステージ最初の交戦で味方の持ってる銃がステンに微妙に似てるんですが
アレはなんという銃でしょうか?マガジンが横に付いてる所とか似てます、
でも銃声は違うんですよねぇ・・・ストックも違ってたような?
投稿者:KittyHawkさん 投稿日: 2月13日(金)
ステンだと思いますよ。
ライジングサンに出てくるのはMkIISで、史上最大〜に出てくるのはMkVです。
MkIISは、MkIを単純化したMkIIにサイレンサーを付けたもので、発射音が違うのはこのためではないかと。
MkVは、戦局が有利になり連合軍に余裕が出てきた時期に作られたもので、木製のグリップとストック、
銃剣装着具、リー・エンフィールドNo.4ライフルのフロントサイトを備えてます。
投稿者:メルダ―スさん 投稿日: 2月13日(金)
前作と今作で同じ銃なのに音がまったく違うのもありますよ・・・ホントに実銃からなのか?
聞いた事がないんで実銃からだよといわれたらそうなのかと思うしかないですね。スプリングフィールドM1903とか全然違います。
投稿者:ワダーチンさん 投稿日: 2月14日(土)
>銃声
それを言ったら、前作(史上最大の作戦)のMG42は明らかに別物です(汗
かなり大きい割に機関銃らしからぬ発射音の為か、戦争映画でも実音が入る事は稀なのですが…。
(戦時中の記録映画と一部の戦争映画では「ブォー」という電ノコの様な発射音が聴けます)
Stg44の発射音もAK47(?)で代用していましたが、これは流石に仕方が無いでしょう。
投稿者:メルダ―スさん 投稿日: 2月15日(日)
MOHシリーズの発射音は本当に本物なのか?
ライジングサンでも11年式の音が固定と手持ちじゃまったく違うし・・・
(固定は普通92式重機では?)。もしかしてEAは自分たちが本物の音を聞いた事がないから騙しているのでは!?
投稿者:ワダーチンさん 投稿日: 2月15日(日)
そもそも、戦争映画で良く「MP40」や「MG42」として登場するのは、
大抵がスペイン製Z45(MP40役)かユーゴ製M53(MG42役)であったりします。
ロケ地の関係(特に60年代はスペインとユーゴが戦争映画の主な撮影地でもあった)
でそれを使用する場合もありますが、何と言っても一番部品や弾薬を調達し易い事
も関係していたのでしょう。(東側の戦争映画ではルーマニア製MG34が登場する事多し)
他には警察用に保管されていたMP40やKar98Kを使ったり、最近の「スターリングラード」
みたくMG3をMG42の代用として登場していたりもします。
で、問題のMG42の発射音ですが、700発/分(低速時)ならば集音し易いのか割と耳にしますが、
1200発(高速時)ともなると集音や再現が難しいのか、一番実音に近い音を再現しているのは
実は「パンツァーフロント」位でした。
(「ドイツ週間ニュース」や「対戦車戦(Maenner gegen Panzer)」を参考にしたのでしょう)
あとは実物のMG42を使用している「マーフィーの戦い」か「橋」位でしょうか…。
とりあえずのまとめ(管理人の意見)
銃に馴染みの薄い我々日本人としてはメルダースさんの言われるとおり、
メーカーが「これが実銃の音」と言われれば信じるしかない。
ワダーチンさんのように戦争映画に精通している人でないと気付かないだろう。
(管理人としても申しわけないが確認手段が無い)
冒頭の「ステン」に関しては型式が違う(サイレンサー装備)という事で納得もできるが、
スプリングフィールドM1903に関しては依然疑惑が残る。
またMG42に関して少し調べてみた所、あくまで噂だがアニメ「人狼」では
「ヒトラーの電気ノコギリ」と称されるMG42の発射音が「素人では機関銃の音とは思えない」
という理由でわざと「それらしい(素人が聞いて機関銃を連想できる)」発射速度の遅い
違う機関銃の発射音を使用している(らしい)という。
…それは良い。作品上の演出なのだといえばそれまでだろう。
「実銃の音をつかってます」とは宣伝していないのだから。
しかし、MOHにおいても同じような事が行われていたとしたら最初に書いたような
「現存する貴重な実物の銃の音をサンプリング」という
誤解を生むような宣伝文句はどうにもいただけない。
「現存する貴重な実物の銃の音をサンプリング」というのが、あくまで「実銃」を指すのであって
「=同型式(の実銃)」では無いというのならそれこそJAROにでも訴えたい気持ちだ。
(特典映像の収録シーンを観て誤解しない人はいないだろう。)
好意的に考えて「現存しなかった種類の銃の発射音は違う実銃の音を使用した」のだとしても
その事実を公式サイトなり特典映像のナレーションなりで説明してほしかったものである。
また発射音に限らずライジングサンの11式にのように同じ作品に登場しながら、発射時のCGが
「固定機銃として発射する」時と「手持ちで発射する」時で明らかに違うというのは、
本来別の銃であるはずの外観表示CGを使いまわしている、と考えられないだろうか?
疑い出したらきりがなくなってきたように思う。
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たかがゲーム。
されどゲームである。
銃に馴染みの無い我々(ユーザー)だからこそ、騙し易いのだとEA社(メーカー)が
考えていたとしたら非常に悲しい。
MOHの購入ガイドでも書いたが私の場合「実銃の音を使用」という宣伝文句が
購入の大きな動機になったのは間違いないのだから…
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